■術後2ヶ月はこんな感じ 2005.3.13

 頭蓋骨縫合早期癒合症改善の手術から2ヶ月が過ぎました。傷、体調は申し分なく元通りに回復。発達についても、1ヵ月後のご報告とほぼ同じくらいのペースで進歩しています。今まで聞いたこともない言葉が、1日に1〜2語づつ(単語という意味ではなく、言葉の組み合わせ)出続けているということは、この2ヶ月で最低でも60パターンの言葉が増えたことになります。雅魚のここ数年の言葉の進歩具合でいうと、1年に増える言葉は50くらい?100に満たないことは確かでしたから、すごいスピードで伸びています。でもでも、この変化は身内や雅魚の日常をよーく知っている人しか気づかない微妙な変化。動画を見てもわかるとおり、こちらが何か質問しても答えが出るまでにとても長い時間がかかります(HPでは、かいつまんで紹介しているので、スピーディーに見えますが)し、発した言葉も発音がはっきりしないため、他人はおろかパパにさえ通じないことも多いです(「仕事」がパパには「ひよこ」に聞こえます)。

 進歩の例をあげると、術前まではパパの行動が知りたい時の言葉はすべて「パパは?」でしたが、今では「パパ、いつ(何時に)帰ってくる?」「パパ、いつ(何時から)仕事?」「パパ、ビール飲む?」「パパ、注射(した後)、泣いた?」という具合にバリエーション豊富に質問してくるようになりました。そして術後1か月半を過ぎようとする一時期、”どもり”が出たことも。「あした、あした、あした、あした、あした、あしたの雅魚は?」という具合に、出始めの言葉がかなりどもる。でも不思議なことに1ヶ月もしないうちに、どもりは見られなくなりました。急激な脳の変化に発語がついていかなかったのかな? さらに詳しい記録は下のほうをご覧ください↓

 こんな雅魚の変化を見て、「知的障害児が賢くなった!」と喜んでいるわけではありません。この言葉の進歩の様子を見て、私たちはこう感じています。「今まできゅうくつだった脳がラクになったんだね。よかったね」。雅魚が今まで受けてきた手術と同じように、「心臓が治って、笑えるようになってよかったね」「尾骨を切って、ハイハイできるようになってよかったね」「チンチンを手術して、自分でおしっこできるようになってよかったね」みたいな感じで、肉体のつらかった部分をラクにしてあげることができたことを一番に喜んでいます。

おすすめ絵本紹介〜パパに質問〜どどんこ(泥んこ)

 写真の上にカーソルを置くと、雅魚ちんが動きだします 

 

★☆★この2ヶ月で増えた言葉★☆★

 本当はまだまだあるのでしょうが、記憶しているだけのものをとりあえず書き出してみました。術前の雅魚をよーく知っている人にしかわからないような、本当に微妙なマニアックな変化だし、このうちの半分はママにしか聞き取れない発音でのおしゃべりです。そんな小さな変化ですが、「明日はどんな言葉で、ドッキリさせてくれるのか?」毎日が楽しみな雅魚パパ&ママなのです。

 

術後すぐから出たのが、「明日の天気は?」。今まで天気についての認識は、空を指差して「あめ」「てんき」と言うだけでしたし、未来のスケジュールを確認する言葉はすべて「あしたの雅魚は?」でしたから、質問される側も明日の何を知りたいのかさっぱりわかりませんでした。自分のことではなく、まさか天気を知りたがっていたなんて、本当にびっくり。

夕方帰宅してパパがいないと「パパ帰ってくる?」と今日自分が起きているうちに会えるかどうかを確認。パパから帰るコールがあったのをそばで見て、「パパいつ帰ってくる?」とくわしい時間まで知りたがる。

お出かけ前にママがぐずぐずしていると 「早く行こう」。今までは「行こう」だけでした。

休日に家で遊ぶのにあきて、 「お出かけ行きたい、お願い」

お昼寝しないかと質問すると、 「ごはん食べて、お風呂入ってから、ねんねしよう」。今までは「しない」だけした。

 夏休みに帰省した写真を見て 「雅魚、川(で)、キャンプした」と回想。

ママがひどくせきこんでいると 「ママ、どうしたの?」と、言葉を使って心配してくれてうれしかったです。

ママがぜんそく発作のため吸入していると 「ママぜんそく?」と、吸入器を運んできてくれる。

マクドナルドの近くを通ると、 「マックに行きたい!お店で、ポテト食べる」と具体的に催促。

お友達が、ファミレスのドリンクバイキングで雅魚のためにへんなジュースを作って持ってきたのを飲んで「なんじゃこりゃ〜!」

牛乳やコーヒーを切らしていたため、ココアやクリープを混ぜてママがへんなホットドリンクを作り、それを飲んで「これ、なんのコーヒー?」

テレビのチャンネルを選んでいると「お笑い(番組)見たい」

ママがミニカーの本を持っていくと、眠さのため 「車の本、明日ね」

夕食途中、ごはんが残っているが、おなかがいっぱいになってしまったので 「ごはん、明日(食べます)」

ライオンとシマウマが抱き合うパチンコ屋のCMを見て 「ライオン感動!(してる!)」と大笑い

デリバリーピザを見て第一声 「これ、何ピザ?」

お友達のママと玄関先で話こんでいると 「〇〇くんママ、あがってあがって!」

雪の日、家に帰る直前に 「雪、持って行く」

「赤ちゃん、見せて」とママのおへそから中をのぞこうとする。

朝、起きると毎日確認 「赤ちゃん、元気?」

産婦人科受診に同行した際に、心配になったのか、改めて実感したのか、 「赤ちゃん、生まれてくる?」と何度も質問。

学童帰りの真っ黒な顔を見て「その黒いのウンコでしょ?」とママ。すると怒ったように「どろんこ!」

今までだと自分のスケジュールを知りたい時はすべて「雅魚は?」でしたが、 「今日、どこ行くの?」「今日、(学校のお迎えは)ヘルパーさん?」に。

ママがぼくここの書類を整理していると、「コンサート(のチラシ)破っちゃダメ!」これがコンサートのチラシだと知っていたことにびっくり!

学童クラブで、友達の名前が書かれたプレートを「読んで!」と先生にせがみ、友達の名前(ひらがな)をおぼえようと必死こいているらしい。

コンサートのプログラムを見ながら、「次は?」と次の曲目や出演者を知りたがる。

電車に乗っていると、「次は?」と次の駅名を知りたがる。「葛西で降りるからね」と伝えておくと、ちゃんと覚えている。

「今日は〇日、〇曜日」とカレンダーで教えると、ザ・テレビジョン(テレビ番組雑誌)のその日のページを開き見入り、「これ見たい」と指示する。

ママが感動もののテレビを見て号泣していると、「ママ、泣かないの、泣かないの、よしよし。お顔きれいきれいしよう」と、すごーく大人びた口調でなぐさめられてしまいました。

最近、一番驚いたのが、「これ、ブタ?」野菜チップスを食べていたところ、ハムそっくりのチップス(うっすらピンク色の短冊カット。その正体は里芋)を見つけ、発した一言です。色と質感で豚とか牛とかなんとなくわかるなんて、さすがグルメの子!

 

新しく生まれ変わった雅魚ちんに、乞うご期待!

 

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