■保育園でこんなことしてます 2003.6.4

 保育園で保育参観がありました。保育園の参観は平日に数日間設けられ、保護者の都合のいい日に保育の様子を見学するというものです。来年の小学校入学を考えるためにも、今回の参観では「クラスの子ども達にどれだけついていけているか」「健常児との環境を雅魚がどれだけ楽しんでいるか」という点をしっかり見てこようと思いました。

 写真の上にカーソルを置くと、雅魚ちんが動きだします 

ダンス遊び、ぐるぐる

 

手を洗う(ちゃんとすすがないとダメ!!)

 

給食いっただきまーす!

 

課題製作はちょっと苦手…(折紙にのりをつけて貼る)

 

 つい最近まで、食事以外の生活動作のすべてに介助を必要としていた雅魚。先生たちの指導のおかげで少しづつ自分でできることが増え、カバンをしまう、トイレの時にパンツをおろす、蛇口をひねって手を洗って拭く、といった動作をかろうじて自分でできるようになってきました。足首が弱いためいつも千鳥足で歩く雅魚は、昨年の運動会ではぐるぐる回るとすぐにコケていました。しかし足も丈夫になり、今回はコケずに楽しそうにぐるぐる回っていますね。ママが一番びっくりしたのは給食の時間。お当番さんが給食を並べ終わるまでの10数分間、グズるわけでもなくつまみ食いをするわけでもなく、じーっと座って待っている姿にびっくりしました。多動の子をじっとさせるということは、本当に大変なことなのです。これはきっと、お友達を意識して「ボクだけ走り回っちゃ恥ずかしい」という気持ちの芽生えからくるものだと思います。

 

 でも本音を言うと、今回の参観の様子を見て健常のお友達と雅魚との成長の差にさらに開きが出てきていることに愕然としたのです。年長クラスともなると、課題も遊びも高度なものになり、雅魚の表情にも「むずかしくて、よくわかんない」という気持ちが表れているようにも見えました。最近のママは就学を意識しすぎるあまり、着替えもできない、靴もはけない、ハサミも使えない、のり貼りもできない、と雅魚のできないことばかりに目がいってしまうから余計にそう見えてしまうのです。家で教えようとしてみるものの、不器用なお手手(骨の異常で手首の回転が悪い。左右の手が同じ動きをしてしまう)と不安定なボディ(座っていても転びやすい)がなかなかいうことをきいてくれず、大きなため息がこぼれるばかり…。そんなネガティブな思いに包まれ押しつぶされそうになっている時に、久しぶりに思い出したのです。

 心臓病で日に日に痩せ細り「この子は何歳まで生きられるのだろう?この子といつまで一緒にいられるのだろう?」と思いながら雅魚を抱きしめていた生後6ヶ月までのことを。たくさんの病気を乗り越え成長している姿を私たちに見せてくれている雅魚が、今も元気な姿で私たちのそばにいてくれることをもっと喜び感謝しなくてはいけないはずなのに…。自分でできるようになったことがこんなにたくさんあることを、もっと喜んであげなくてはいけないはずなのに…。よその子や世論と比較するのではなく、雅魚が雅魚らしさを発揮できるような環境の小学校を選んであげるのが私たちの役目。そんなことに気づくきっかけとなった保育参観でした。

 

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